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過去、数多く「ぎっくり腰」の治療をしてきましたが、印象的な治療例を思い出しました。それは院の患者さんではなく、友人の例です。

夜中に奥さんから電話があり、「主人が寝ている間に急に悲鳴を上げて腰が痛いって・・・今はうずくまったまま動けないみたい・・・どうしたらいい。」とのこと。
急いで駆け付けると、友人は真っ青な顔をして、手を握り締めて四つん這いになり、息苦しそうで話すことすらできない。びっしょりと汗で濡れた背中は「動けない。痛いから触るな。」と訴えている。

その様子から、主因は腰方形筋だと推測することができました。

腰方形筋トリガーポイント1

腰方形筋
トリガーポイント2

腰方形筋というのは、両サイドの腰骨の上にあって腰を側屈させるときに作用する強力な筋肉であり、腰方形筋の起こす腰痛は他と比較しても強く、重症の時にはじっとしていても辛く身体を少しでも動かそうとすると耐えられない激痛を起こすことがあるのです。
腰方形筋の重度の「ぎっくり腰」は本当に辛い。本人は「命の危険すら感じた。」と後述しています。
動かすこともできないし、腰方形筋をマッサージするなんてとんでもないことです。圧迫することもできません。
少し専門的になりますが、重度の障害がある筋は、必ず身体の他の障害と連鎖を起こしているものですから、その連鎖先から静かに緩めることにしました。

下腹部が怪しいと見当をつけ、下腹部と腰方形筋に同時に静かに触れてみると微かに腰方形筋が反応するのが解り、そのまま静かに、静かに、下腹部に刺激を与えながら10分ほど待つと腰方形筋にゆるみが現れ始め、友人の息も大きくなってきました。
腰方形筋に触れる手に少し圧を加えると友人も「それ少し楽、そうしておいてくれ」と・・・、そのまま腰方形筋と下腹部にコンタクトしながら、ゆっくりと友人を横たえることができました。

後は、通常の腰痛治療と同じように治療を進めましたが、腹部にも増して頸部の筋が腰方形筋と明確に連鎖していることを突き止め、この両方にコンタクトして「筋筋膜反射リリース」を施すと腰方形筋が緩みだし、5秒としないうちに友人はイビキをかいて寝だしました。

罹患筋が本質的に緩む時は何とも気持ちが良く、まぶたが自然に重く閉じてしまうものです、そしてこれは効果が顕著にあり症状が有効に改善するサインでもあります。

40分程度を要しましたが、治療後には友人は自力でトイレに行き落ち着きを取り戻しました。

後日の話では、寝ているうちに首に「ビキッ」と寝違えたような痛みが走り、「しまった寝違えたか~」と思った数秒後に腰に激痛が走りだし、四つん這いになったのを最後に痛みで目の前が真っ黒になり動けなくなったそうです。
「以前から、何度か腰が重く痛いこともあった。早く治療してもらうのだったよ。もうこんな恐ろしいことは二度とご免だ。よろしく頼む。」とのこと。めずらしく素直でした。・・・この時だけでしたが(^.^)