ヘルニアの手術は必要ない。
「椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されると、その神経が支配する領域に痛みやしびれが生じるという概念(神経根性疼痛)は間違っています。」
「日本の専門医でさえ間違っている根拠のない思い込みに過ぎません。」
「椎間板が神経を圧迫しても痛みは生じないというのは、もはや医学的事実です。」
(「トリガーポイントブロックで腰痛は治る」 医学博士(整形外科) 加茂淳)
日本では痛みやしびれの原因を間違えているから、痛みやしびれに苦しんでいる人が多いのです。痛みやしびれの本質を知れば原因は明確ですし、治療もそれほど難しくはありません。
私見ではなく、世界の権威の知見に基づいてご説明しましょう。
1 「痛み」の生理学
痛みやしびれの治療は、感覚や思い込みを排して、「痛みの生理学」の理論・実証結果に基づいて行われるべきです。
世界的な「痛みの生理学」の権威の熊澤孝朗博士の著書「痛みを知る」から要点を引用させていただきます。
※ 痛みは、神経線維の先端についている受容器のみがキャッチします
(神経線維自体が痛みを感じることは物理的にありません。)
※ 神経線維は通常、その末端にある受容器からの信号を伝えるものであって、その途中で興奮を起すことはありません
(神経線維には、痛み信号を受容器から脳に電気信号として伝達する機能しかなく、神経線維自体が興奮⦅痛み信号を発生⦆することはありません。)
※ 筋肉が痛みに大きく影響する
(「受容器(痛みセンサー)」は、ほとんど筋肉や皮膚に存在します。)
※ 筋肉の痛みが、皮膚からの痛みよりも中枢神経に及ぼす影響が大きい
(筋肉や筋膜を考慮しない痛み治療はあり得ません。)
2 「痛み」のメカニズム
「痛み」のメカニズムは、テレビに映像が映し出されるメカニズムと同じです。
熊澤孝朗博士の言葉にもあるように、アンテナ(痛みセンサー)で受信した映像信号(痛み信号)は、電気信号としてアンテナ線(神経線維)を伝わり、テレビ画面(脳)に映像(痛み)が映し出され(感知)されます。
神経線維は、電気信号を伝えるアンテナ線の役割を果たすに過ぎません。

「痛み」を感じるのは、神経の異常を示すものではなく、逆に神経が正常に機能して末端の痛み信号を脳に伝えていることを意味します。

これが「痛み」のメカニズムであって、神経を圧迫することによって、その神経が支配する領域で痛みが生じることは構造的にあり得ません。
「しびれ」についても全く同様であり、神経は電気信号を伝えているだけです。
3 椎間板ヘルニアと腰痛
代表例として、椎間板ヘルニアと腰痛の関係を見てみましょう。
下図(Vlovo賞受賞論文(Boos N et al, Eur Spine J, 1995))は、腰痛のない健常者に見られるヘルニアと椎間板変性の比率を表しています。
健常者の76%にヘルニアが、85%に椎間板変性が発見されます。
また、発見されたヘルニアや椎間板変性のタイプは、腰痛患者と健常者の間に全く違いはありません。

ヘルニアや椎間板変性がない人の方が希であって、腰痛患者に椎間板ヘルニアや椎間板変性があっても自然なことであり、これらが腰痛の原因であるとするには論理的に無理があります。
Patrick Wall(英国の世界的生理学者)は「椎間板ヘルニアと痛みの関連性は不明確であり、手術の結果、明らかに一層悪化した人達が存在する。世界的に椎間板ヘルニアの手術の割合は現在下がり続けており、この手術を熱烈に支持していたマイアミ医科大学 は、今ではこの手術をやめて、厳密なリハビリテーションのプログラムを採用している。」としており、マイアミ医科大学のヒューバード・ロズモフ教授は、「椎間板ヘルニアが痛みを引き起こす可能性は3パーセントにも満たない。」と言っています。
この補足として米国の調査報告2件を紹介します。
※ 「腰痛治療で脊椎固定術を選択した患者725人のうち、驚くことにこの64%は術後1年以上経過しても依然として休職のままであり、術後復職して1年間継続して勤務した人は僅か6%しかいなかった。」
※ 「椎間板に起因する腰痛のために脊椎固定術を選択した1950例の活動障害のある労働者のうち、固定術の2年後に63.9%は就労できない状態にあり、32%は再手術を受け、12%は重大な術後合併症を有していた。」 これらのデータからは、椎間板ヘルニアの手術が治療効果を上げているとは論理的に言えませんし悪影響も少なくありません。
さらに明確に言えば、椎間板ヘルニアによる神経の圧迫は痛みの原因ではないということです。
これは腰痛に限ったことではありません。
4 痛みやしびれの本当の原因
椎間板ヘルニアが原因ではないのであれば、何が「痛みやしびれ」を起こしているのでしょうか?
それは筋肉に生じた「トリガーポイント」と呼ばれる小さなしこりです。
1983年、米国のケネディ大統領とジョンソン大統領の主治医を勤めた痛み治療の世界的権威であるトラベル博士は、「トリガーポイント」による「筋筋膜性疼痛」が身体的な痛みの95%を占め、残りの5%は「骨折」「ガン」「感染症」などによる痛みであることを突き止め、『トリガーポイント・マニュアル(通称)』を発表しています。

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現在は、筋電図や超音波画像によってトリガーポイントが客観的に確認され実証データも積み重なって、我が国でもトリガーポイント治療が徐々に広がりを見せていますし、治療方法も進化し治療効果は飛躍的に向上しています。
※(ケネディ大統領とトラベル博士)
J・F・ケネディ元米国大統領は、大統領就任の5年前に腰の椎間板ヘルニアの手術を受けましたが改善せず、続いて固定術を行ないましたが症状は一層悪化しました。
大統領を目指すのが危ぶまれる状況にあってケネディ元大統領(当時は上院議員)は、トリガーポイント治療の権威であったトラベル博士の診断とトリガーポイント治療を受けて症状が顕著に改善され、大統領への階段を順調に登り詰めることができました。
椎間板ヘルニアは痛みの原因ではなかったし、手術は全く無駄であり米国大統領の政治生命を絶つところでした。
トラベル博士は、ケネディ大統領の絶大な信頼を得てケネディ大統領の主治医となり、後任のジョンソン大統領の主治医も勤めています。
※ 我が国の整形外科医等は、痛みの原因は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症にあり、手術しかないと安易に言いますが、本当にそうでしょうか。
私は、これまでに椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因で痛みを起こしている患者さんにお会いしたことがありませんし、わが国の整形外科医よりもケネディ元米国大統領の判断と我が子の痛みを取り除くために生涯を研究に費やした世界的権威のトラベル博士の研究成果を信じますが、皆様は如何でしょうか。
少なくとも、トリガーポイントが起こす筋筋膜性疼痛の可能性を確認してみるべきではないでしょうか。
※「改善できる症状」の中に自らの痛みやしびれに似た症状はないか是非とも確認してみて下さい。
当院には、トリガーポイントを極めて効果的に解消するとともに、連鎖を解消し全身を整えることのできる画期的な治療法「ファシア・トータル・リリース」があります。
痛みやしびれのない日常が目の前に見えてきますよ!