かかとの痛みが治る理由
かかとの痛みがあると、足底筋膜炎、踵骨棘あるいは坐骨神経痛などと診断されることが多いでしょうが、実際には、かかとの痛みのほとんどは下肢のヒラメ筋、足底の足底方形筋と母趾外転筋に生じたトリガーポイント(押圧すると鋭く痛む「しこり」が起こす筋筋膜性疼痛に過ぎません。
下記のイラストに思い当たる点はないでしょうか?
かかとの痛みがこれらの筋肉のトリガーポイントが原因である場合には、筋肉を適切に特定しトリガーポイントを解消することによって比較的簡単に改善することができます。
まずは、ご自身の症状や痛み・しびれの部位に似たものはないか、押圧すると鋭く痛む「しこり」はないか確認してみて下さい。
かかとの痛みを起こすトリガーポイント
凡例 ×:トリガーポイントの位置 赤色:関連痛・しびれの部位
『Myofascial Pain Dysfunction The Trigger Point Manual』
トリガーポイントは、押圧すると鋭い痛みを感じる小さな
「しこり」であり、赤色の範囲に痛みやしびれを起こします。
<ヒラメ筋>
・ 罹患部位によって多様な痛みやしびれ
・ アキレス腱、かかとの後面と足底面に
痛みと過敏性
・ ふくらはぎの上半分に放散痛
・ 仙腸関節の深部痛を起こすことがあるが、
極めて稀
・ 歩行に痛みや困難、特に坂や階段の
上り下りで痛み
・ 足首の背屈を制限し、前かがみが困難
・ 静脈ポンプ作用を阻害し、足と足首の
浮腫と足の痛み
・ 踵の痛みはランナーよく訴える症状
・ 子どもの成長痛と誤認される
<足底方形筋>
・ かかとに鋭い圧痛や痛み
(石を踏み付けた時の感覚、階段を降りる時
などには釘を打ち込まれた感覚)
<拇趾外転筋>
・ かかとの内側とアーチ部の内側に痛み
・ 時に、第一中足骨の足底側にまで痛みが拡散
・ 足や足趾に痺れ
・ 子供の踝の痛みの原因