シンスプリントが治る理由
シンスプリント は、足のつま先を上げる働きをする下腿の筋肉を酷使することによる障害であり、ランナー、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどダッシュやジャンプを繰り返すスポーツをしている人に多くみられます。
脛と足首の内側の下から3分の1が痛むのが特徴であり、ある一点に痛みが集中する疲労骨折とは明らかに症状が異なります。
治療や運動療法を受けても改善しない方も多いでしょう。
しかし、下記のイラストをご覧いただけ一目瞭然、シンスプリントの多くは前脛骨筋等に生じたトリガーポイント(押圧すると鋭く痛む「しこり」)が起こす筋筋膜性疼痛であり、関連するトリガーポイントを解消することによって、症状を改善することができます。
また、下腿から足首の外側に痛みが生じている場合には、腓骨筋に生じたトリガーポイントが原因です。
まずは、次のイラストから、ご自身の症状や痛み・しびれの部位に似たものはないか、押圧すると鋭く痛む「しこり」はないか確認してみて下さい。
シンスプリントの症状を起こすトリガーポイント
凡例 ×:トリガーポイントの位置 赤色:関連痛・しびれの部位
『Myofascial Pain Dysfunction The Trigger Point Manual』
トリガーポイントは、押圧すると鋭い痛みを感じる小さな
「しこり」であり、赤色の範囲に痛みやしびれを起こします。
<前脛骨筋>
・ 下肢前面、足首前面、母指の甲側と内側に痛みを
生じ、通常は足首と母指の痛みが卓越
・ 機能低下によってつま先が下り、歩行や階段を
昇る際につま先を引っ掛けてつまずく
・ 特に長時間立った後に悪化
・ 歩行時の背屈の弱さ、足首の全般的な弱さ
<長趾伸筋、長母指伸筋>
・ 主として足の甲側に痛み
・ 時に、母趾と第二趾の根元が麻痺
・ 時に、足首の前面にまで痛みが広が
り、 骨が痛むようにも感じられる
・ 背屈が弱くなる
<腓骨筋>
・ 足首外側で発生する痛み、足首の筋力
低下は典型的な症状
・ 捻挫の症状と誤診される
・ 下腿、足首、足の甲に痺れ
・ 足首を頻繁に捻挫、足首が弱いと感じる
・ 時に、弱い足首、尖足(垂れ足)、
足背の感覚異常
<長短内転筋>
・ 通常は鼠径部下部、膝蓋骨上部の痛みが卓越
するが、時に下肢前面に痛みが集中
・ 安静時よりも活動時に激しい痛み
・ 股関節の深部の痛み、こわばり感、大腿の動き
を制限