顔・顎の痛みが治る理由
顔に痛みやしびれ が起きると三叉神経痛等ではないかと心配される方も多いでしょうが、頭部や頸部の筋肉等に生じたトリガーポイント(押圧すると鋭く痛む「しこり」)が痛みやしびれを起こすことも決して少なくはありません。
また、顎関節症には顎関節周辺のトリガーポイントが深く関わっています。
これらの症状は、関連する筋のトリガーポイント・セラピーによって改善することができます。
まずは、次のイラストから、ご自身の症状や痛み・しびれの部位に似たものはないか、押圧すると鋭く痛む「しこり」はないか確認してみて下さい。
顔・顎の痛みを起こすトリガーポイント
凡例 ×:トリガーポイントの位置 赤色:関連痛・しびれの部位
『Myofascial Pain Dysfunction The Trigger Point Manual』
トリガーポイントは、押圧すると鋭い痛みを感じる小さな
「しこり」であり、赤色の範囲に痛みやしびれを起こします。
<胸鎖乳突筋>
・ 顔面の痛みやしびれの主因
・ 色覚障害、かすみ目等の目の症状
・ 耳鳴りを伴わない難聴、耳の閉塞感
・ 体位変化時のめまい
・ 空間的平衡間隔の乱れ
・ 胃の不調、吐き気、食欲不振
・ 顔面の神経痛、緊張性頭痛の誤診
の原因
<外側翼突筋>
・ 顎関節の深部の痛み、耳鳴り
・ 鼻の分泌異常
・ 顎関節症、副鼻腔炎の誤診の原因
・ 顎関節の脱臼、亜脱臼、轢音
・ 不正咬合・咬合不調和の原因
<内側翼突筋>
・ 口腔(舌・咽頭)・耳の深部・顎関節の
痛み、耳の閉塞感
・ 噛む・歯を食いしばる時に増強
(歯には放散しない)
・ 口の裏側や硬口蓋・舌に痛み、嚥下困難
・ 口を大きく開けるのが難しい
・ 噛みしめ、歯ぎしりの原因
<咬筋>
・ 咀嚼筋の中で最もトリガーポイントが
発生しやすい
・ 歯や歯茎に痛みを放散し、口を開け難い
・ 時に、顎関節症の痛み、知覚過敏、耳の
奥の痛み、耳の閉感、耳鳴り、耳の内部の
ひどい痒み
・ 噛みしめ、歯ぎしりの原因
・ 副鼻腔炎の誤診の原因
※ 噛みしめや歯ぎしりは、トリガーポイン
トによる咬筋や内側翼突筋の緊張が原因で
あることが極めて多い。
<側頭筋>
・ 歯は、痛みよりも熱や冷感による不快感
・ 物を噛んだときに上歯や顎に放散痛
<頬筋>
・ 上歯肉の痛み、虫歯・膿瘍の症状
・ 咀嚼・嚥下時の拡散痛
<眼輪筋>
・ 視点が定まらなくなり、痙攣や眼瞼下垂
の原因
<頬骨筋・上唇挙筋>
・ 目の下、鼻の脇の痛み
・ 鼻水、くしゃみ、目のかゆみ等のアレルギー
症状
<広頸筋>
・ 皮膚表面の奇妙な刺すような痛み
・ 胸部前面のピリピリと刺すような痛み