足底筋膜炎が治る理由

足底筋膜炎 は、足の指の付け根からかかとまで、足の裏に膜のように張っている足底筋膜に炎症が起き、小さな断裂を起こして痛みをもたらす病気です。
内側前方から中央にかけて痛みが生じ、主に40~50歳代以上で発症するが、若い世代でもスポーツ選手などに多いとされています。
しかし、実際には下肢や足底の筋肉にできたトリガーポイント(しこり)が起こしている関連痛を足底筋膜炎と誤診 されていることが多いのです。
下記には足底筋膜炎と誤診される代表的なトリガーポイントと関連痛やしびれの生じる範囲を示しています。
これらのトリガーポイントが原因であれば比較的簡単に改善することができますから、症状の改善のためには、何よりもこれらのトリガーポイントを確認してみるのが賢明です。
まずは、ご自身の症状や痛み・しびれの部位に似たものはないか、押圧すると鋭く痛む「しこり」はないか確認してみて下さい。

足底筋膜炎の症状を起こすトリガーポイント

            凡例  ×:トリガーポイントの位置  赤色:関連痛・しびれの部位
                『Myofascial Pain Dysfunction The Trigger Point Manual』
                トリガーポイントは、押圧すると鋭い痛みを感じる小さな
                「しこり」であり、赤色の範囲に痛みやしびれを起こします。

腓腹筋が起こす痛み・しびれ

<腓腹筋>
・ 罹患部位によって多様な痛みとしびれ
・ 時に、土踏まずの痛みが卓越
・ 夜間の痙攣、こむら返り
・ 山登り、急な坂登後の膝裏の痛み
・ 早歩き・凸凹地面の歩行が困難
・ 踵が床に付いた状態で膝が伸びにくい

長趾屈筋・長母指屈筋が起こす痛み・しびれ

<長趾屈筋・長拇趾屈筋>
・ 下肢側面、足底に痛みやしびれ
  特に足底中央、母指に強い痛み
・ 痛みは、踝や脛には広がらない
・ 歩行中に痛み
・ 時に、カギ爪指、槌指に関連

足底方形筋が起こす痛み・しびれ

<足底方形筋>
・ かかとに鋭い圧痛や痛み
  (石を踏み付けた時の感覚、階段を降りる時
   などには釘を打ち込まれた感覚)

ひらめ筋が起こす痛み・しびれ

<ヒラメ筋>
・ 罹患部位によって多様な痛みやしびれ
・ アキレス腱、かかとの後面と足底面に
 痛みと過敏性

・ ふくらはぎの上半分に放散痛
・ 仙腸関節の深部痛を起こすことがあるが、
 極めて稀
・ 歩行に痛みや困難、特に坂や階段の
 上り下りで痛み
・ 足首の背屈を制限し、前かがみが困難
・ 静脈ポンプ作用を阻害し、足と足首の
 浮腫と足の痛み
・ 踵の痛みはランナーよく訴える症状
・ 子どもの成長痛と誤認される

【関連記事】こちらもご覧ください