胸郭出口症候群が治る理由

「胸郭出口症候群(斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群)」 は、斜角筋等によって鎖骨の下を走る腕神経叢や鎖骨下動脈が圧迫されることによって生じる神経障害・血流障害の総称とされ、圧迫される部位によって斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群と区分されています。

しかし、筋肉のような柔らかな組織によって神経を圧迫できるか否か、それ自体が極めて疑問ですし、例え神経や血管が圧迫されていたとしても、関連している斜角筋や小胸筋等の筋肉を緩めることによって効果的に解消することが可能です。
加えて、下記のイラストに示すように、実際には胸郭出口症候群(斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群)と言われる症状のほとんどは、首や胸の筋肉に生じたトリガーポイント(押圧すると鋭く痛む「しこり」)が起こす筋筋膜性疼痛であり、関連するトリガーポイントを解消することによって、症状を効果的に改善することができます。
痛み治療の功績によって米国大統領の主治医にまで抜擢された世界的な権威が、ほとんどの身体的な痛みはトリガーポイントが起こすと証明しているのに、皆さんは筋肉の治療を受けられたこともないでしょう。
まずは、次のイラストから、ご自身の症状や痛み・しびれの部位に似たものはないか、押圧すると鋭く痛む「しこり」はないか確認してみて下さい。

胸郭出口症候群の症状を起こすトリガーポイント

※ 胸郭出口症候群を含めて、本来神経が圧迫されて痛みが生じることは人体の構造上あり得ません。詳しくは「神経痛は治る」(ブログ)をご参照下さい。

            凡例  ×:トリガーポイントの位置  赤色:関連痛・しびれの部位
                『Myofascial Pain Dysfunction The Trigger Point Manual』
                トリガーポイントは、押圧すると鋭い痛みを感じる小さな
                「しこり」であり、赤色の範囲に痛みやしびれを起こします。

斜角筋が起こす痛み・しびれ

<斜角筋>
・ 上半身の広範囲の痛みや痺れ等の
 異常な感覚の根本原因

・ 手の感覚異常(腕や手の痛み、
 腫れ、痺れ、チクチクした痛み、
 灼熱感)、物を落とす、握力低下
・ 精神的な緊張
・ 朝起きたときの手背部(特に4指)
 の浮腫、こわばり
・ 肩関節と指関節の痛みはリウマチの
 誤診の原因

小胸筋が起こす痛み・しびれ

<小胸筋>
・ 三角筋前部に非常に強い痛み
・ 時に、胸上部、上腕尺側、肘部、
 前腕、掌、3~5指に痛みとしびれ
・ 胸郭出口症候群の誤診の主因
・ 猫背を引き起こし、中背部に疼痛

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